酒 井 淸(おひさまファーム金沢打木型枠野菜研究会代表)

1.融資先概要

■融資実行日:2011年3月

■氏名または団体名・法人名:酒 井 淸(おひさまファーム金沢打木型枠野菜研究会代表)

■事業開始年月日: 2011年1月

■事業実施メンバー数:1人

■融資金額
500,000円/ 返済期間2カ年(猶予期間6ヶ月)

■事業内容
型枠野菜といちごのエコ栽培及び安心野菜栽培事業

■貴方もしくは貴団体の理念や目的を教えてください。
安心・安全な野菜作りをモットーとし、有機系肥料をベースに低農薬栽培を実行しています。また、農業資材は循環型社会の実現を基本に再生可能な資材を多用し、廃棄物を極力低減化し排出量を最小限に抑制します。生産物は、付加価値を高めて消費者に安心・安全を基本に喜んで購入して頂ける作物を提供出来る様、可能な限り創意工夫して販売することを目的とします。
また、就農者として自活可能な経営を目指し、将来的に後継者を育成・継承・譲渡を考えています。

■貴方もしくは貴団体の主な事業とこれまでの成果を教えてください。
平成22年1月より金沢市打木地区の農地(パイプハウス含む)約10aを借用し、育苗から収穫まで野菜栽培の全てを一環して実行しています。主要作物はきゅうり、トマト、パプリカ、カラーピーマン等ですが、直売所(ほがらか村、JAグリーン等)販売を主力としているので、少量多品目栽培で年間を通じて切れ目無く出荷出来る様努力しています。また、選択性販売先として、名鉄エムザ内サカイダフルーツ八百八青果さん及びカジマート桜田店に出荷し”おひさまファーム”ブランドとして定着しつつあり、更なる信頼ブランドとして確立して行く努力を重ねて参ります。

■代表者について、「私はどんな人?」を経歴やエピソードなどを自由に表現してください。
本業は、道路設計を中心とした公共事業のコンサルタントですが、近年の公共事業削減及び事業停止等で請負仕事は激減していて昨年来殆んど仕事はありませんでした。昨年、親戚の農家の紹介で加賀野菜の産地である金沢市打木地区の専業農家の手伝いをしている内に、後継者不足の実態に触れ、実際空き農地や空きハウスが多く、また、既存の生産方法に疑問を感じた事。更に、地産地消の実現と安心・安全の作物の生産の必要性を実感し、自ら生産者として就農する決心をしました。本年も専業農家の手伝いをしながらですが、自前の作物を生産し、収穫から販売まで独自のノウハウで試行錯誤を重ねて実現しています。自己表現するとしたら、有言実行、即行動、創意工夫の実現者と云ったところでしょうか・・・

2.融資を受けて実施する事業について

■事業の動機と目的

Q.経緯や動機
A.加賀野菜の産地である金沢市打木地区ですが、既存の生産方法は、いわゆる予防栽培で農薬の使用量は基準値以内とは言え頻繁に使用しています。また、肥料も化成肥料に頼った完全近代農業といった実態に触れ、非常に疑問を感じています。確かに既存生産者の作物は見た目の品質はとても優れたもので感服しています。ただ、本来的な安心・安全な作物かというと、どうしても疑問符が付きます。打木地区では、無農薬は不可能(ドリフトあり)ですが、防虫・防菌に対しては最低限の対処療法とし、農業資材(寒冷紗等)を多用し低農薬栽培を実行します。また、小規模故に他の生産者と同じ作物を生産しても勝負になりませんから付加価値を高めた作物の生産を実行しようと考え、きゅうりは星型、ハート型、四角型及びクロズ型の型枠に嵌め、トマト及びイチゴは星型(成功済)に嵌めた型枠野菜を生産して子供たちが喜んでくれる作物を生産したいと考えています。イチゴは多種多様の栽培方法があり、着目したのはペットボトルを再利用したエコ栽培を考案して実験中です。

Q.どんな社会を目指していますか?
A.農業は気象条件に最も影響を受ける産業であり、やはり近年の異常気象の原因である地球温暖化に対処するための低炭素社会を実現しなければなりません。そのためにも循環型社会を再構築しなければならず、農業資材や肥料に天然性のものを極力使用することなどの試行錯誤と創意工夫の必要性が望まれます。また、フードマイレージの観点から地産地消の拡大と食料の自給率拡大のための就農者の自活可能な自営確立に貢献したいと考えています。私自身が新規就農者であり、私の取り組みに対して結果として成功体験して実現し、そのノウハウを将来的に後継者を育成・継承・譲渡を考えています。

■事業の内容

Q.誰に対して・どんな価値(モノ・サービス等)を・どのように提供しますか?
A.型枠野菜等付加価値作物の生産と栽培方法の研究と実践を通して、新規就農者へのノウハウと情報提供及び後継者を育成・継承・譲渡を実現することを目標にした事業の展開。

実例
Ⅰ.型枠野菜
(1)星、ハート、四角、クロス型きゅうり(今春、実験開始⇒改良の必要あり。実現の可能性100%確信)
(2)星型トマト(今夏、成功。北國新聞7/7朝刊掲載される。石川テレビ・リフレッシュ放映)
(3)星型イチゴ(今春、成功。但し、無農薬のため灰色カビ病に罹患し、出荷出来ず。再チャレンジ中)
(4)四角いかぶ(しかぶ)及びラディッシュのセルトレー栽培(現在、型枠作製中)

Ⅱ.エコ栽培
(1)イチゴのペットボトルを再利用したエコ栽培(現在、実験中。活着確認。来春、収穫予定。)
これらの付加価値作物を選択性販売先として、名鉄エムザ内サカイダフルーツ八百八青果さん及びカジマート桜田店に出荷し”おひさまファーム”ブランドとして定着を図ります。また、星型いちごは、ケーキ屋とコラボして星型いちごケーキを販売予定。尚、上記に記載はないが、現在、マイクロトマトを栽培・販売しているが、”おひさまのトマトケーキ”として金沢市福増のケーキショップ”エンゼル”にて販売中。石川テレビ・リフレッシュにて当農園9/21生中継放映されました。石川テレビ”リフレッシュHP小野木アナの”ぶらり中継”で確認できます。

また、金沢市高尾南の自宅兼事務所にご近所の住民対象に新鮮野菜を提供したく無人直売所を開設(本年8月)し、特に足便の悪い高齢者に喜ばれています。

■今回の申請事業が営利事業、または個人の消費に関わるものの場合は、貴方(または貴団体)の理念を、どのように組織化・コミュニティ化し、広く社会に波及効果を生んでいくご計画かを、教えてください。

新規就農者として自活可能な経営を目指し、実現者として農業(安心・安全な作物や食品)に関心と危機感を持つ賛同者及び協力者に将来的に後継者を育成・継承・譲渡(3年後以降を目途)を考えています。私自身、県の耕稼塾にて野菜栽培の基礎を学びながら実践していますが、新規の就農の実現は思ったほど簡単なものではなく、ハードルはかなり高いのが実態です。私の経験とノウハウを可能な限り伝えながら新規に就農したいと考えている人との連携を図り、後継者を育成・継承・譲渡したいと思います。必要に応じて共同経営化または農業法人化して規模の拡大を図る方法もありますが、当面は自活可能な経営体を実現しなければ、理念倒れとなり継続は不可能と考えます。

■「強み」について
Q.貴方もしくは貴団体の持つ「強み」を教えてください。
A.まず、自己表現するとしたら、有言実行、即行動、創意工夫の実現者と云ったところでしょうか・・・アイデアを実現することに徹底的に追求します。また、情報発信に関しても、アクセス可能のメディアに積極的に情報提供いたします。また、型枠野菜の型枠に関しては、本業の設計技能を生かし自ら設計し、製作可能の素材については自家作製のオリジナルとします。汎用性ありの場合は、特許・実用新案を取得します。きゅうりの場合、星とハート型のみについては岐阜県の可児地区で小規模ながら栽培している実例があります。型枠自体の購入は難しく、私の場合は型枠自体をオリジナルとして実現します。トマトとイチゴの星型は型枠・作物共に私だけのオリジナルであり成功・実現しました。

■「弱み」について
Q.貴方もしくは貴団体の組織の「現状抱えている課題、今後の課題」を教えてください。
A.現在、一人就農で孤軍奮闘中です。特にきゅうりの収穫はシーズン中は毎日早朝収穫で選別・袋詰め、出荷・配達等全て一人でこなすのは不可能であり、収穫はパートさんをお願いしました。来年は現在の倍面積規模の農地(果樹園付20a)を確保しており、もはや一人ではかなり厳しい状況です。願わくば、協力者もしくは援農パートナーを確保したく手配中です。

また、今年は就農一年目であり、失敗することも多く良い勉強となりました。今年の失敗を経験として来年に向けての作付け計画をしっかりと立案していきます。

■融資を受けようと思った動機および資金の使い道は?
上記の事業を実現するための資金不足が主要理由であり、冬場の作物も少量ながらハウス栽培作物を出荷できますが、収入は月4~5万円程度と成ります。3~4月は畑の準備期間につき出荷作物は無く、来春は5月より出荷のため5月より収入がある予定です。冬場の農閑期の型枠作製費用。育苗のための資材・熱源と種代及びつなぎ資金として使用します。すでに自己資金を投入しており、資金不足が当面の課題です。

■ピースバンクいしかわに期待すること、メッセージをどうぞ!

上記の事業を実現するための資金不足が主要理由であり、冬場の作物も少量ながらハウス栽培作物を出荷できますが、収入は月4~5万円程度と成ります。3~4月は畑の準備期間につき出荷作物は無く、来春は5月より出荷のため5月より収入がある予定です。冬場の農閑期の型枠作製費用。育苗のための資材・熱源と種代及びつなぎ資金として使用します。すでに自己資金を投入しており、資金不足が当面の課題です。

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