小浦 むつみ
1969年 能都町宇出津(現・能登町)生まれ。
のどかでちょっとやんちゃな港町で育ちました。
大学では言語障害児教育専攻。
金沢市内の、「統合保育」の幼稚園に3年勤務しました。
その後アジアをまわる旅で、たくさんの子どもたちと出会いました。
どこの国でも、子ども同士のけんかをしたときの「おまえの母ちゃんデベソ」みたいな捨て台詞、大人が子どもを叱るときの「何度いったら分かるの!」などの文句がまったく同じで笑いました。
同じであることを感じれば感じるほど、「なぜ、これほど、暮らす環境が違うのか?」が気になるようになりました。
道端や、バス停、ゴミ捨て場、中央分離帯で、細い命綱にすがるように生きている子どもたち。なぜ人生がこんなに過酷なのか?
崩れそうなゴミ山でのゴミひらいや、車の行きかう道路での物売りなど危険な仕事をしている子どもが痛々しい一方で、自分で生き抜くと決めて一生懸命働いている姿が尊いと思いました。
どんな人間にも、「よい仕事」を得るチャンスがあるべきだ、と思い、帰国後、フェアトレードを広める市民グループを作りました。
大人にちゃんとした仕事があれば、子どもは危ない仕事をしなくてすみます。現在は野々市町でフェアトレードショップを経営しています。モノを売ることを通じて、出来るだけよい仕事場を増やすことに貢献したいと思っています。
そして、生産者さんのことや国際市場のことを調べていくうちに、「良い仕事場」づくりには「よいお金の流れ」が必要だと気がつきました。バンクの活動を通じて、石川県に「よい仕事場」をつくり、「おもしろいコミュニティ」を作るためのお金の流れがどんなものなのか、探していきたいと思っています。