先週、「内川・新保町ツアー」を行いました。
新保町は、片町から車で2~30分ほどなのに、
空気は澄み、田んぼは青々と広くて、
鳥の声がとても気持ちの良い集落です。
ピースバンクの実験融資先「オーガニックレストラン竹の四季」さんは、
この新保町(里山)と片町(街)をつなぐ試みとして始まりました。
なので、バンクとしても、一度訪れて、
竹の四季さんの思いの一端に触れてみたいと思ったのです。
まず、町会長さん=山村さんの畑を見せていただきました。
竹林に囲まれた、静かな畑です。
車が入ってこない道で
子どもたちはすぐに遊び始め、
町のとは違う面構えのバッタを追いかけたり、
「花いちもんめ」をやったりしていました。
同行した出資者さんの一人は、新規就農をする予定の方なので、
土地の探し方などを、
山村さんと熱心に情報交換していました。
私たちは、野菜の顔を、ひとつひとつ拝んできました。
(この子たちが片町にくるんだなー)と思うとおもしろかったです。
山村さんは、「薬(農薬)を使わないから、葉ものは穴だらけになるし、大変や」とおっしゃっていました。
その後、山村さんのご自宅に伺いました。
大きな梁のある、とても立派なつくりの古民家で、
参加者全員「おおおおお~」と感嘆。
築100年ほどだそうです。
「古くなって、冬は寒いから、壊して立て直そうかとも思ったけれど、
作ったときに、村人総出で柱や瓦を運んだという話が
伝わっているので、
それを聞いていたら、簡単に捨てられなくて、
改装というカタチにした」と、山村さんの奥さん。
昔は重機もないから、
瓦(鶴来から歩いてみんなで背負って運んできた!)も
柱(自分たちの山に植えたものを、切って、寝かせて、総出で運んで・・・)も
いったいどうやって、家の形にまでしたものか、
想像するのも難しいです。
100年後の子孫が、その頃のご苦労を慮って
「簡単に捨てられない」とおっしゃるのも
なんだか、いい話だなあーーーと聞き入ってしまいました。
そして!!そのひろーい立派なお座敷には
ずらりとお料理が並んでいました!!!
自分たちでおにぎりを持っていきますから、
ちょっと場所だけお借りして、という話だったはずが、
集落の人たちが、漬物を持ち寄ったり
朝5時にお赤飯をたくさん作って山村さん宅の玄関先に
置いてくださった方もある、ということで・・・・
他にも、じゃがいもをふかしたものや、
野菜の胡麻和え、などなど
心づくしでびっくりしました。
お漬物は、作り方もいろいろ教えていただきました。
参加者全員、
お里に帰ったようなリラックスぶりで、
楽しくお昼をいただき、外で遊ぶ子どもたちや、
話し込む大人たち、ごろりと横になって風を楽しむ人も。
10世帯だけの集落で、みなさん助け合って暮らしていらっしゃる様子を垣間見て、
・・・「限界集落」とは言うけれど、
里山の、豊かな暮らしぶりが確かにあると感じました。
「竹の四季」でお食事をされる方たちに、
この里山の空気のひとかけらでも
感じていただけるとしたら、
この試みは成功なんだろうな、だと思いました。
ほんとうに、きれいなところでした。
山村さんのお宅には、車庫の横に大きなベンチがあり、
そこに座って田んぼを見下ろしたら、とても気持ちよい眺めでした。
大きな桜の木があったので、
春にまたお邪魔できたらいいな、と思いました。