理事の西嶋です。
今回新たに融資先となったNPO法人石川県茅葺き文化研究会
(以下、茅文研)さんのカヤカヤワークショップに
家族で参加してきました。
融資のご相談を受けた時、茅文研理事長の坂本さんに
茅のお話をしていただきました。
そこの土地で採れて、屋根の材料になり、
古くなって葺き替えられたものは、土に還る。
茅自体が、自然のサイクルの中で循環していること。
数十年に一度の葺き替えの時は、それぞれが保管している
茅を貸し借りしたり、人手の貸し借りをして、
茅がお金の代わりとして地域に循環していたこと。
循環フェチ(?)な私のハートを奪っていきました(大げさ)
たかが数十年前のことなのに、
当たり前に生活の中に根付いていた茅の文化。
そんなことを、子どもにも知って欲しくて参加しました。
といっても、今回は導入編なので、
・茅というものがある
・それを刈ってみる 以上!
というところではありましたが(笑)
集合場所から車で移動するとのことで、
「きっと、茅場に車を何台も止めておけないんだな~」と
畑か田んぼのような場所だと考えていた私の想像を
はるかに超える場所に茅場はありました(笑)
細い山道をグイグイ上がって行きます。
「うっわ!」と思いつつも、結構血が騒ぐ私。
「ここ、オフロードバイクで上がったら楽しいかも♪」なんて。
でも、冷静に考えると、昔の人はこの山道を自分達の足で
上って、茅を担いで下りてたんですよね。
車を降りて、茅場までの自然を観察しながら歩きました。
(茅刈りと自然観察会のイベントです)
道端の栗やドングリを拾ったり、オオバコで草相撲をしたり。
子どもと一緒で、あれやこれやに興味があって
先頭グループから遅れを取る私たち。
花が咲いていても、花の名前が分からず「可愛い花だね~」
くらいしか言えないハハでゴメン!とか思いながらも、
「子どもが楽しんでるんだから、いっか♪」と開き直って楽しみました。
茅が生えている場所に着き、茅の説明を聞き、
日本野鳥の会石川支部幹事の白川郁栄さんを先生に
ヒヨドリ、メジロ、ヤマガラ、キツツキ、カケス等々の
鳴き声を教えていただきました。
北陸中日新聞と北國新聞に載った写真は、この時に撮影されました。
山を登っていき、茅場に到着。
みんなで輪になってお昼ご飯を食べ、自己紹介をしました。
初対面の人同士で、人見知り2名&無口1名の西嶋家どうしたもんか?と
思っておりましたが、「好きな(気になる)生き物は?」と
いうお題をいただいて、和やかな楽しい場になりました。
「じゃあ…」というお開きの雰囲気を感じ、
「あぁ、今日は楽しかった♪」
「ありがとうございました~」と言いそうになったんですが、、、
そうです!
茅刈りは、今からです(笑)
茅は「カリヤス」と言い「刈りやすい草」というところから
来てるのかな?ということでした。
まっすぐに生えていて、本当に刈りやすかったです。
子どもにカマなんて、持たせたことないのですが、
危なくないように教えたら、自分でなんとかするのが面白いですね。
手の動かし方とか、力の入れ加減とか、体に覚えさせることを
どんどん経験させていこうと思うのでした。
黙々と茅を刈る作業をして、ちょっとコツが掴めたかな?
くらいになった頃、後ろ髪を引かれる思いですが終了。
また、秋の茅刈り参加を決意するのでした。
ご興味のある方は、是非ご一緒に♪♪
その日に刈った茅は、10月14日「カリヤス染め体験」に使います。
長々とお読みいただきありがとうございました。
(理事:西嶋訓余)
写真は『茅を抱えて見えなくなっている人』です。
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10月◎カリヤス染め体験
講師 深村泰子(金沢湯涌創作の森)
千年以上も昔から黄色や緑の染色に使われてきたカリヤス。
金沢湯涌茅場で育ったカリヤスを使って、
ハンカチやTシャツなどを染めてみましょう。
10月14日(日)
午前の部 10時~12時
午後の部 13時~15時
開始時間10分前にお集まりください。
会 場 金沢湯涌創作の森 染織工房
定 員 午前、午後 各10名
持ちもの 染めてみたいもの 大よそ200g以内
(白い布、Tシャツ、ハンカチなど
素材は絹の方が染まりやすいです)
参 加 費 500円
お申込み 10月8日まで
《お申し込み方法》
① お名前(フリガナ)
②年齢
③ご住所
④連絡のつくお電話番号
⑤午前か午後か
①~⑤を明記いただきまして、
FAXまたはメールでお申込みお願いします。
(保険加入のためご協力お願いします)
FAX 076-280-1457 mail:tao@spacelan.ne.jp
★お車は染織工房前の第2駐車場が近くて便利です。
西嶋様 やったぁ。すばらしい茅刈り談記、ありがとうございました。
茅ってほんまにすごい植物性資材で、はるかに遠い昔から、
私たちの身近な屋根材として共に生きてきたものなのですね。
金沢湯涌茅場に自生するカリヤスは、
いわば気品のあるお姫様みたいな茅で、すくすくとした姿は愛しいです。
染料として、美しい黄色が楽しめますので、和紙などにもどうぞ。
近々またご連絡させていただきますが、
先ずは御礼にて。
NPO茅文研 坂本善昭拝
偶然このサイトみました。いまオランダのへーグにいますが、新潟の十日町の山奥に
江戸末期にたてられた茅葺の農家を持っています。屋根は10年前に萱を葺きなおし
そのとき残した南側が悪くなっています。もうシニアなので、こんどトタンにしようかと
思っていますが、萱は集落の周辺にいっぱいあるので、利入れの支援が得られれば
南も萱で残すことも可能です。今は誰も住んでおらず、2013年の夏にもどります。
なんらかの形で仲間にいれてもらえば助かります。とりあえずメールしました。
犬飼
付記
内装は半分江戸時代そのままに残し、板葺き、囲炉裏、半分はモダンな台所、ロフト、バルコニー、水洗トイレつきで、周りに家はほとんどなく狸、狐、たまには日本カモシカ、熊がでます、集落には江戸時代は80軒(侍の裃のちじみをおっていた)あったのですが、今は13軒のみ。