はじまりの村 猟師 長田泉さん


「はじまりの村 猟師 長田泉さん」200万円
解体施設の建設費用の一部
 

「駆除されている猪ってどうなっているか知っていますか?」
 
この一言が、最初の長田さんの言葉でした。
 
突然、街中暮らしから白山麓に引っ越し、猟師を始めた長田さんは、地元のスーパーハンターさん達から、いろいろ教わり、自然の凄さと温かさを学びました。
 
そこで、害獣として駆除された猪の9割以上が、埋められたり燃やされたりしている事を知ったそうです。せっかくの命がムダに捨てられているという現状を、私も長田さんと出会って初めて知りました。
 
猪や熊などは、ケモノ臭いというイメージが強いのですが、ちゃんとした捕り方で正しく処理されたお肉は、食べた人を元気にする美味しいお肉です。
 
猪=「野生の豚」。
天然もののお魚が、エネルギーいっぱいなのと同じで
野山を駆け回っていた肉からは、時に、同じ肉とは思えないほどの滋養を感じます。

 
大切な命をムダにすることなく、正しい処理の仕方で、たくさんの人に食べてほしい。
 
そして、高齢で絶滅寸前なスーパー猟師達から、貴重な知識を伝承するハンターを育てて生きたい。
 
その為には、学べる環境と正しい処理のできる解体施設が必要。いつもは無口な長田さんが、このはじまりの村の話になると、少年のような目になって、熱く語り始めます。

(メディアの取材を受ける長田さん)
 
解体施設を作るためには、既存建物の買取から、内部の設備まで計算すると1740万ほどかかります。石川産業創出機構の助成金や、グラウドファンディング・知人からの応援もありましたが、あと200万ということで、ピースバンクにお願いにいらっしゃいました。
 
2015年11月に、解体施設は完成し、この冬は、元気がでる美味しいお肉を食べてもらえるように、そして、猟師と若者と消費者と農家をつなぐ、「はじまりの村」が始まりつつあります。

 
(オープニングで、地域の区長さんのあいさつ。
長田さん夫婦の活動で地域がにぎやかになることにとても喜んでいる、と)

(有名焼き肉店のシェフも、品定めに。)

(オープニングに集うお友達、地域のみなさん)
ジビエ肉のBBQや持込BBQ。コテージもあるので、宿泊もOK。もちろん、事前予約が必要ですが、解体体験もできます。ぜひ、自然の中で命の大切を体験してみてください。
 
現在は、地元のお店から肉の注文があり、県外のお店からの注文も入ってきています。また、狩女の会を発足し、女性猟師の育成もつとめ、女性の目線から新しいジビエ料理も研究中。解体体験や冬でも、BBQの依頼を受けています。
(ピースバンク運営委員 野々市)