ピースバンクいしかわについて

ピースバンクいしかわ設立の背景にあること

 いつの頃からでしょうか。山村では過疎化が進み、荒れた水田や山林だけが増えています。まちでは昔ながらの商店街は活気を失い、若者の多くは仕事を求めて大都市に流れ出しています。人々のつながりの中に育まれていたコミュニティは失われ、地域社会には負のサイクルが回り続けています。
 それでも自分たちが暮らす地域に踏ん張って、事業を起こしたい、事業を続けたいと言う人は少なくありません。しかし大きな壁となっているのが資金調達です。金融情勢が不透明な中、銀行は事業経験に乏しい人、担保を持たない人には融資をしにくい状況にあります。
 一方で私たちの預貯金は何に使われているのかと言うと、環境破壊的な事業に使われたり、海を渡って戦争の資金になっていると言う事実があります。本来幸せや活力を生むはずのお金の流れが、自分たちの目と手の届かないところで数々の不幸を生み出している現状は無視できないものです。近年「NPOバンク」「市民ファンド」の設立が全国各地で相次いでいるのはこうした背景があるからに他なりません。

ピースバンクいしかわができること、やりたいこと

2008年9月、血の通った金融機関を市民の手で設立しようとの思いを共有するメンバーが集まり、NPOバンク設立準備会が発足しました。自然エネルギー事業や中山間地の活性化、有機農業、福祉や子育て、フェアトレード、人づくりなどの事業への融資を通して、地域の中でお金を産み行かしていく「お金の地産地生」の実現を目指し、準備を進めています。また足元からCO2削減に貢献できる一般家庭や事業所のエコシフトへの融資も当バンクの役割だと考えます。
2009年に「ピースバンクいしかわ」として準備を重ね、今後以下のようなお金の流れを促すことを目指します。

フローイメージ

○「よりよい地域社会づくりを望む「市民」が「ピースバンクいしかわ」にお金を預けます。
○「ピースバンクいしかわ」は事業の社会性を重視して融資先「事業主」を決定します。
○「事業主」は事業を通じて地域社会作りに貢献し、「市民」の期待に応えます。