2010年1月27日北国新聞夕刊 に掲載された、当バンク準備会運営委員、谷内の『舞台』というコラムを転載します。
阪神・淡路大震災から丸15年となるこの17日、大阪は天王寺にある浄土宗寺院・應典院の寺子屋トークにパネリストとして参加してきた。
震災当時に大学生だった私は、学内にボランティアセンターを立ち上げて学生ボランティアを被災地に派遣していた。
当時こうした活動に携わった大学生4人が、NPO代表や地方議員、行政職員になった今、それぞれの立場から「地域社会をよくしていく取組み」へどんなチャレンジをしているのか、町内会などのコミュニティと専門性あるNPOの連携、市民がNPO活動を支えるこれからの「寄付の仕組み」づくりなど、役所まかせではない市民が自ら市民社会を支えていくことが話題となった。
「ボランティア元年」と言われた15年前、のべ約130万人のボランティアが全国から駆けつけた。現在、その数を上回る人たちがNPOをつくり地域社会にとって必要とされる活動に関わっているという。
震災ボランティアをしていた私も今、NPOバンクを石川に立ち上げようと仲間たちと準備中である。市民が自発的に出資した資金により、地域社会や福祉、環境保全のための活動を行うNPOや個人など社会的事業に融資することを目的にした「市民の非営利バンク」は、市民というピースが集まって市民を支える仕組みへのチャレンジそのものである。
支援する・されるという関係を超えて「私たち」の社会づくりへ、震災ボランティアを通じた気づきをカタチにしていきたい。