珠洲に行ってきました

珠洲レポート

めでたくピースバンクの融資第一号となった高田りえこさんの企画
「ミツバチの羽音と地球の回転」の珠洲上映会に行ってきました。
2010_1205_珠洲の「ミツバチの羽音と地球の回転」映画上映会 001.JPG

この映画は、タイトルを聞くと「なんのこっちゃ?」という感じですが
とても質のいいドキュメンタリーです。しかもテーマはエネルギー問題。
山口県祝島で自然豊かな暮らしを守りながら、原発に反対している人たちと
一方では、北欧スウェーデンでエネルギーをほぼ自給し、持続可能な生活を
実践しつつある人たちを描いたものです。

数年前まで原発問題で揺れていた珠洲の地で、この映画を上映しようと決めた高田さん。
彼女の決断がどんな「風」を起こすのか、私もすごく興味がありました。

上映会は3回行われ、私たちが到着したのは2回目の後半。
参加者同士のトークが始まった頃でした。
最初に珠洲在住の年配の女性が
「原発問題にはずっと触れないできたけれど、映画を観て本当に心を動かされた。
企画してくれてありがとう」と話していました。

ある男性は
「東京から珠洲に移住し、かつての原発問題のことを誰かに聞こうとしても
誰も話してくれない。ずっと気になっていた。」とも言っていました。
人とのつながりを大切にしてきた奥能登の小さな町で、たくさんの亀裂を生み出した原発問題は
それ自体が終結してしまった後も、見えない傷跡を残しているんだなぁと感じました。

最後に、当時反原発の運動に携わっていた男性が
「原発問題が終わった後、『勝ち組』と『負け組』を作ってはいけない、と思い
あえてその問題に触れないようにしていた部分もある。
けれど、今も祝島では原発との闘いが続いている。
珠洲から何かを発信していくべき時がきたんじゃないか、と思う」
と話されていたのが、すごく印象的でした。

いろんな人に、たくさんのメッセージを伝えた今回の上映会。
こんなすてきな企画に、自分たちのお金が使われているんだな、と思うと
何もお手伝いできなかった私も、一緒にやれたような気持ちになって
胸が熱くなりました。
高田さん、本当にありがとうございます。

さて、今回の珠洲訪問。もう一つおもしろいことがありました。
珠洲に向かう途中、柳田村のお蕎麦屋さん「夢一輪館」の店主高市さんを訪ねました。
高市さんは「バイオエコ燃料能登(NORA)」でペレットストーブの普及など
さまざまな活動をされています。

NORAさんでは、能登の耕作放棄地に生える大量の茅でペレットを作るという
画期的な案を考え中だそうですが、資金面でのサポートが必要だと話されていました。
高市さんのお話を聞いていると、「ミツバチ~」の映画に出てくるような
持続可能な生活がもうすぐそこまで来てるんだ!とわくわくしてしまいます。
こんな夢のあふれる企画ともピースバンクがつながっていけたらすてきだなぁと
帰りの車の中で想像していたら、気持ちがよくなって眠ってしまいました^^

奥能登は、本当に楽しいところです。
私はピースバンクを通して新たな奥能登の魅力を発見していましました!

(文章 運営委員・ほしのあき)

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